ジャングリアの赤字問題から見える、経営で本当に大事なこと

最近、ジャングリア運営会社の大きな赤字が話題になっていました。

赤字の金額だけを見ると、かなりインパクトがあります。

「そんなに赤字なら危ないのでは」
と思う方も多いと思います。

ただ、私はこの話を見て、赤字の金額以上に気になったことがありました。

それは、実際にジャングリアに行ったときに感じた、待ち時間と「また行きたい」と思えるかどうかの部分です。

もちろん、大きな事業を始める前には、先にお金が出ていきます。
開業前に赤字が大きくなること自体は、ある意味では自然なことです。

でも、経営は数字の大きさだけで判断すると、大事なところを見落としてしまうことがあります。

今回の話で見るべきなのは、「何にお金を使った赤字なのか」と「これからそのお金を取り戻せるのか」だと思います。

そしてこれは、テーマパークのような大きな事業だけの話ではありません。
中小企業の経営にも、そのまま通じる話だと感じました。

目次

赤字の金額だけでは判断できない

まず前提として、テーマパークのような事業は、開業する前に大きなお金がかかります。

土地や建物、設備、人材、広告、準備費用など、売上が立つ前に先にお金が出ていきます。

そのため、開業前に赤字が膨らむのは、珍しいことではありません。

だから、
「赤字だからすぐにダメ」
とは、単純には言えません。

大事なのは、その赤字が
「準備のために必要だった赤字」なのか、
それとも
「開業後も取り戻せるか分からない赤字」なのか、
そこを分けて考えることです。

ここを一緒にしてしまうと、判断を間違えやすくなります。

問題は、開業後に取り戻せるかどうか

本当の勝負は、開業してからです。

どれだけ大きなお金を使っても、そのあとにお客さんが来て、売上が立って、少しずつ取り戻せるなら事業は回っていきます。

逆に、開業後にお客さんが増えなければ、一気に苦しくなります。

問題なのは、今まで赤字だったことそのものより、
これから思っていた通りに売上が立つかどうかです。

テーマパークのように、毎月出ていくお金が大きい事業は、お客さんが増えないとかなり厳しくなります。

しかも一度厳しくなると、立て直すためにさらにお金がかかります。

  • 広告を増やす
  • 設備を良くしていく
  • 待ち時間を減らす工夫をする
  • 新しい魅力を増やす

こうしたことを進めるには、当然お金がかかります。

つまり、最初の見込みが外れた事業ほど、あとからさらにお金が必要になるということです。

実際に行って、少し気になったこと

私自身、実際に2026年1月にジャングリアに行きました。

そこで一番気になったのは、
お客さんの数がそこまで多くないように見える割には、並ぶ時間が長い
ということでした。

園内が人でぎっしりという感じではありませんでした。

それなのに、いくつかの場面で思ったより待ち時間が長く、少し不思議な感じがしました。

「これだけ空いて見えるのに、なぜこんなに待つんだろう」

現地では、そんなことを何度か感じました。

さらに、アトラクションの数もまだ少なく、全体として
「このままだと、何度も行きたくなる場所にするのは厳しいかもしれない」
という印象もありました。

もちろん、開業したばかりの時期は、運営がまだ安定していない部分もあると思います。

ただ、テーマパークは一度行った人が、
「また行きたい」
「人に勧めたい」
と思えるかどうかがとても大事です。

その意味では、

  • お客さんが少ない割に待ち時間が長い
  • アトラクション数がまだ物足りない
  • 一度行った人が、もう一度行きたくなる理由が弱い

こうした状態が続くと、最初の話題性が落ち着いたあとに苦しくなる可能性はあると感じました。

経営の視点で見ると、問題は赤字そのものではありません。

来た人が「楽しかった」「また行きたい」と思える場所に変えていけるか。

ここを外すと、赤字の問題はさらに重くなっていきます。

話題になることと、続くことは違う

ここは、中小企業にとっても大事なポイントです。

新しい事業や新商品は、最初に注目を集めることはできます。

でも、注目されたことと、続くことは別です。

一度来てもらえることと、また選んでもらえることも違います。

最初に話題になることはできます。
でも、問題はそのあとです。

一度来た人が、もう一度お金を払って来てくれるか。

ここで、本当に続く商売かどうかが見えてくると思います。

これは店舗でも、サービス業でも、情報発信でも同じです。

  • 最初は珍しさで来てもらえる
  • 最初は勢いで売れる
  • 最初は話題で広がる

でも、そのあとに残るのは、体験の満足度や、また利用したくなる理由です。

話題が落ち着いたあとも、お客さんが来てくれるか。
そこに事業の力が出ると思います。

ここからは、どれだけ早く改善できるか

実際に行ってみて感じた、待ち時間の長さやアトラクション数の少なさ。

このあたりを改善できるかどうかで、今後はかなり変わると思います。

最近では、アトラクションの追加や、並ぶ場所に屋根をつけるなど、改善も進めているようです。

もし改善が進めば、満足度は上がります。
口コミも良くなります。
また来る人や、人に勧めてくれる人も増えやすくなります。

逆に、改善が遅れると、
「一度行けばもういいかな」
になりやすいです。

テーマパークは、作って終わりではありません。

開業してから、どれだけお客さんの声を拾い、体験を良くしていけるか。

それができるかどうかで、長く続くかどうかは変わってくると思います。

中小企業も「始めた後」を考えておきたい

この話は規模こそ大きいですが、中小企業に置き換えても学べることがあります。

中小企業でも、新しいことを始めるときは盛り上がります。
ただ、実際に苦しくなるのは、始める前よりも始めた後です。

始める前に、使ったお金をどう取り戻すかまで考えておかないと、あとから苦しくなります。

たとえば、

  • 飲食店が新しい内装にお金をかける
  • 美容室が新しい機械を入れる
  • 小売店が新商品を大量に仕入れる
  • サービス業が広告費をかけて新しい集客を始める
  • コンサルタントが高額講座や広告に投資する

こうしたお金の使い方は、すべて悪いわけではありません。

むしろ、会社を伸ばすためには必要な投資もあります。

ただし、始めた後に困るケースもあります。

  • 内装にお金をかけたけれど、客単価が上がらない
  • 広告を出して新規客は増えたけれど、リピートにつながらない
  • 新商品を仕入れたけれど、売れ残って資金繰りが重くなる
  • 高額講座を受けたけれど、自社の商品づくりに活かしきれない

こうなると、始める前よりも始めた後の方が苦しくなります。

だからこそ、始める前に次のようなことは考えておいた方がいいです。

  • 最初にいくらお金が必要なのか
  • どれくらい売れたら取り戻せるのか
  • 思ったより売れなかったとき、どこで見直すのか
  • 改善のために、さらにお金を使える余裕はあるのか
  • 続ける判断と引く判断をどこで分けるのか

このあたりが曖昧なまま進むと、後からかなり苦しくなります。

見た目が華やかな事業ほど、裏では地味なお金の計算が必要です。

始めるときの勢いだけではなく、始めた後にどう続けるか。
ここまで考えておくことが大切だと思います。

赤字の金額より、見たいのはその中身

赤字を見ると、不安になるのは当然です。

でも経営では、
「赤字だからダメ」
「黒字だから安心」
と単純には言えません。

本当に見るべきなのは、

  • その赤字は何のためのものか
  • そのお金はこれから取り戻せるのか
  • お客さんがまた来たくなる状態を作れているか
  • 改善を続ける余裕があるか

このあたりです。

ジャングリアも、今の時点で全てが決まったわけではないと思います。

ただ、実際に行ってみて感じた
「お客さんが少ない割には並ぶ時間が長い」
「アトラクションが少ない」
という点を考えると、改善が進まなければ厳しくなる可能性は十分あるように感じました。

夢のある事業ほど、勢いだけでは続きません。

長く続いている事業ほど、地味な改善を何度も重ねているように感じます。

ジャングリアの赤字問題から見える、経営で本当に大事なこと。

それは、派手に始めることではなく、続けられる形を作ることなのだと思います。

新しい事業やサービスを始めるときは、売上の見込みだけでなく、使ったお金をどう取り戻すか、どこで見直すかまで考えておくことが大切です。

新しい事業やサービスを始める前に、
「これ、本当に続けられる形になっているかな?」
と感じている方は、一度整理してみるだけでも見えるものがあります。

必要であれば、売上の見込みだけでなく、お金の流れや見直しのタイミングまで一緒に整理できます。

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